今夜はうす曇の夜空にお月様がひかりの輪を描いていた。
僕には生まれてはじめてみる光景だった。
お散歩をおえて家に入ろうとすると娘が、僕と犬たちにむかって先に帰ってていいよという。
なんだろう?とそのままそっと娘の様子をのぞいていたら、娘はポーチに腰かけて、月に話しかけていた。

「さんぽのとき、ずっとついていてくれて、ありがとう。お月さま、またねぇ。おやすみ」